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ふれあし観音

「ふれあし観音」勧請の由来

お檀家のみなさまはじめ、諸方から林泉寺にお参りいただいた方々に、「あなたにとって一番身近な仏さまはどなたですか」とお尋ねしますと、多くの方々が、「観音さまですね」とお答えになります。

それほど多くの方々が親しく思っておいでの観音さまを、ぜひ当山にもお迎えしたいものと、かねてから念じておりましたが、このたび、すばらしい勝縁にめぐまれ、ついに石仏「聖観世音菩薩」を勧請できましたことは、法幸この上ないことであります。

申すまでもなく、観音さまは広大無辺のお慈悲をもって、だれかれの分けへだてをせず人々に救いの手をさし伸べ、その苦しみを悩み、あるいは恐怖や災厄を取り除いてくださる菩薩さま、救世と済民の仏さまです。

20世紀は、人間のわがままと自我主張の暴走が、幾多の争乱や戦争をひき起こしたり、驚異的な科学・物質文明の進展が、かえってすべてのいのちを傷つけ、地球環境を次々汚染・破壊してきました。物の繁栄のみを追い求めた結果の所産と言えないでしょうか。

ここに観音さまをお迎えするに当って、21世紀には、誰でもが本具の仏心と少欲知足の暮らしにめざめ、普く一切が身心共に健全であれかしと念ずるものであります。

伏して冀くは先亡の水子・孩嬰の幼霊、薄幸・遊魂の諸霊、水辺・懸崖の各霊、各種戦歿・殉難の精霊、有縁・無縁の三界万霊等ひとしく観世音菩薩の慈愍力を蒙り、永遠無窮の覚路に登らんことを。
 

お参りの方は、どなたも観音さまのお御足に触れ、その功徳をいただいてください 。
車社会や便利生活で弱りがちな足(腰)を丈夫に、体も心も健康にという願いをこめての「ふれあし観音」さまです。